【相続手続き】遺留分を請求されたらどうする?支払い方法と注意点をわかりやすく解説!!

遺言書に「全財産を長男に相続させる」と書かれていたため、長男がすべての財産を相続した。
ところが、その後、次男から「遺留分を支払ってほしい」と請求されたら、どうすればよいのでしょうか。
遺留分を請求された場合は、請求の内容や金額を確認し、支払い方法について話し合うことが大切です。
今回は、遺留分を請求されたときの対応や、現金が足りない場合の注意点について解説します。
目次
遺留分を請求されたら必ず支払う?
遺留分とは、一定の相続人に法律で保障されている最低限の取り分です。
遺留分を侵害された相続人が適法に請求した場合、財産を取得した人には、原則として金銭を支払う義務が生じます。
ただし、請求された金額をそのまま支払わなければならないとは限りません。
まずは、次の点を確認しましょう。
- 請求した人に遺留分が認められるか
- 遺留分の計算に使われた財産の評価額は適切か
- 生前贈与や債務などが考慮されているか
- 遺留分侵害額請求の期限を過ぎていないか
遺留分の金額は、相続財産の総額だけで決まるわけではありません。
[関連ブログ:遺言書の内容に納得できないときは?遺産分割と遺留分をわかりやすく解説!!]
遺留分は現金で支払う必要がある?
現在の制度では、遺留分侵害額請求は、原則として金銭の支払いを求める制度です。
例えば、長男が父の財産をすべて相続し、次男の遺留分侵害額が1,000万円と確定した場合、長男は原則として次男に1,000万円を支払うことになります。
ただし、実際の支払い方法や時期については、当事者同士で話し合うこともできます。
相続した財産が不動産ばかりだったら?
遺留分を請求された人が、十分な現金を持っているとは限りません。
例えば、相続した財産の大部分が自宅や賃貸不動産だった場合、すぐにまとまった現金を用意することが難しいこともあります。
そのような場合には、次のような対応が考えられます。
- 分割払いについて相手方と話し合う
- 不動産の売却などによって資金を準備する
- 当事者の合意により、不動産などで支払う
なお、不動産などで支払う場合には、譲渡所得税などの税金が発生する可能性があるため、注意が必要です。
また、金銭を直ちに支払うことが難しい場合には、裁判所に支払期限の猶予を求められる制度もあります。

話し合いでまとまらない場合は?
遺留分の金額や支払い方法について話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所の調停などを利用することができます。
遺留分侵害額の請求調停では、当事者の主張や資料を確認しながら、合意による解決を目指します。
調停でも解決できない場合には、訴訟による解決が必要になることがあります。
なお、調停を申し立てることと、遺留分侵害額請求の意思表示をすることは別の問題です。
請求には期限があるため、手続きの進め方にも注意が必要です。
遺留分を支払ったら相続税はどうなる?
遺留分の支払いが確定すると、相続税の計算にも影響する場合があります。
例えば、遺言書に従って全財産を相続した長男が、後から次男に遺留分侵害額を支払うことになった場合です。
この場合、長男が負担する相続税が減少し、次男に相続税の申告・納税が必要になることがあります。
すでに相続税申告を済ませている場合には、更正の請求や修正申告などの手続きを検討することになります。
ただし、手続きの要否や期限は状況によって異なります。

[関連ブログ:遺留分侵害額請求があった場合の相続税申告は?更正の請求と修正申告を解説!!]
まとめ
遺留分を請求された場合は、まず請求の内容や金額を確認することが大切です。
遺留分は原則として金銭で支払う制度ですが、現金が足りない場合には、分割払いの交渉や支払期限の猶予などを検討できます。
また、遺留分の支払いが確定すると、相続税申告にも影響する場合があります。
遺留分の問題は法律と税務の両方に関係するため、必要に応じて専門家に相談しながら進めましょう。


